前回介護が必要にならないための予防が重要と書きました。では、介護が必要になったときはどうすればよいのでしょうか?その備えも必要になってくるのです。介護を受けるための手順は散々いろんなところで話されたりパンフレットがあったりします。そのため、高齢者の方は関心を持つ方が多く、皆さんよくご存じです。あまりわからないとおっしゃる方もそのお友達が詳しかったりします。

まったく知らないとおっしゃるのは介護が必要になる方の息子さんやそのお嫁さん、娘さんが多いようです。そうなると介護が突然やってきた時に大変困ったことが起こります。介護のために仕事を辞めてしまう介護離職です。介護離職をした方のなかでよく考えてみると辞める必要はなかったと再就職される方がいらっしゃいますが、平均で収入が6割にも落ち込んでしまいます。

どのように介護を受ければよいのか?介護保険制度やそのほかの制度の知識も必要かもしれません。今では制度は複雑になっていますので大体でよいのです。要介護認定が必要とか、通いのサービスや訪問してくるサービス、入居や入所のサービスがある。程度で十分です。介護保険で最も重要なのは地域包括支援センター(福岡市ではいきいきセンター)に相談に行くということです。福岡市役所のそばには働く人の介護サポートセンターがあり~仕事と介護の両立~を応援してくれます。平日の夜や日曜日も空いています。職場の人事課などに相談すれば介護休暇などの説明もしてもらえると思います。

介護がゆっくりやってくれば準備もゆっくりできるかもしれません。けれどもゆっくりやってくる保証はなく突然やってくるかもしれません。介護予防も重要ですが介護が必要になったときにはどうすればよいか?今から考えたほうが良いかもしれません。

医療も介護も保険料が高くなっていく割には窓口負担も増えているようです。特別養護老人ホームは要介護3以上(中等度以上)でないと入所できないなど不安がいっぱいです。私たちは途方に暮れて老後を過ごすのでしょうか?老後は生きていけるのでしょうか?

以前、書いたように少子高齢化人口減社会ですから段々厳しくなることは間違いありません。私でいえば老後も毎晩3合くらいは日本酒を飲みたいのです。これが1合に減るかもしれません。

しかし、国の一番大切な仕事は国民の命と財産を守ることです。都道府県や市町村も同様です。時々ニュースで介護心中の話を聞きますが、本当にいたたまれません。受けられるサービスを受けていないことがほとんどです。制度を詳しく知らなくても相談窓口さえ知っていて相談すれば途方に暮れることはないと思います。そういった意味では日本はまだまだ良い国だと思います。安心してよいと思いますよ。