救急・急性期治療や認知症対応のみならず、さまざまな入院目的に対応する新しい取り組みを行いながら、地域の皆様や医療関係者の方々のお役に立てる最良の精神科医療が提供できるように努めます。

4月より院長に就任いたしました。

油山病院は開設58年を迎える精神科病院です。2002年より現理事長のもと運営を進め、現在は①精神科救急・急性期治療・精神科リハビリテーション ②認知症の治療・リハビリテーション ③地域連携によるより効果的で最適な治療環境の提供 ④地域活動への様々な参画を柱に力を注ぎ病院運営を行っております。
昨今、我が国の医療を取り巻く環境は医療費削減へと舵取りが行われ、厳しい環境下での運営を強いられることが続いております。精神科医療も同様のことがいえると思います。入院においては急性期治療に重きを置く一方で長期入院を防ぎ地域で暮らす利用者の方々のための医療体制の構築がより求められています。また、高齢化が進む中、認知症を含めた高齢者の精神疾患の治療にも力を注がねばなりません。そのため、それらを強みとする医療を実践していく必要があると考えております。
2020年4月以降、当院では精神科救急病棟の取り組みだけでなく精神科急性期病棟立ち上げの準備に入ります。救急病棟では重篤な精神疾患の方が対象となりますが、入院の依頼がある方の中には救急でない治療対象者の方々も大勢おられます。たとえば気分障害圏の方の休養入院、パーソナリティ障害の方の危機介入や治療への導入、治療抵抗性の統合失調症の方のクロザリルへの導入、統合失調症の方のLAIの導入、向精神薬の減量、減薬などが急性期病棟への入院目的として考えられます。

また、高齢者の入院治療において、3か月の救急あるいは急性期病棟入院後、在宅復帰が困難な方の場合は当院併設の介護老人保健施設への入所と短期リハビリテーションを組み合わせた治療・支援が行えると考えております。
今後、こういった新しい取り組みを行いながら従来からの当院の方針である「24時間365日精神科の急患対応」「安心安全な精神科総合医療の提供」を引き続き行って参ります。すべての治療において多職種との連携を大事にしたチーム医療の実践に力を入れ、患者さんやご家族との出会いを大切にしながら丁寧な診療を心がけ最良の精神科医療を提供していきたいと考えております。 今後も各関係機関、関連病院、地域の病院、クリニック等とより一層の連携を図り、地域の皆様や医療関係者の方々のお役に立てる最良の精神科医療が行える病院を目指して参ります。

油山病院 院長
入澤 誠

院長プロフィール

福岡大学医学部卒業。福岡大学医学部精神医学教室入局 西園昌久名誉教授に師事し力動的精神療法・精神科リハビリテーションを学ぶ。福岡県立大宰府病院(現福岡県立精神医療センター大宰府病院)、伊敷病院(鹿児島市)勤務を経て1999年福岡大学医学部精神医学教室助手・デイケア医長 2002年油山病院勤務、統合失調症の治療・リハビリテーション、勤労者のうつ病・復職支援などに取り組む。2020年4月油山病院院長に就任。