サプライズ

注文をまちがえるめんたい屋さんは前回で終了の予定でした。ところがうれしいサプライズがありました。めんたい屋さんでホールスタッフを務めた看板娘さんたち全員に(皆さん認知症の高齢者)にプレゼントが届けられたそうです。うれしいだけではなく、忘れられがちな大事な取り組みだと感じ、ぜひ紹介したいと思いました。

事務局のフェースブックより

(注)ご本人の了解は得て原文を掲載いたしました。

【注文をまちがえるめんたい屋さんのホールスタッフさんをお訪ねしました】
「注文をまちがえるめんたい屋さん」。多くの方にご来場いただき、お客様に手書きで温かいお言葉をメッセージカードにしたためていただきました。
それを製本し、5名のホールスタッフさんに配達。
Aさんには直接手渡させていただきました。
(FBではご本人の了解を得て実名記載。手渡している写真も掲載。)
とっても喜んでいただき、「また、あのような機会があれば、私でよければお手伝いさせて下さい!」との泣けるコメントをいただきました。
ご本人様だけでなく、ご家族の方も大層喜んでいただけたようです。
参加当日だけでなく、幸せの余韻が続くこのイベント。
実施してみて本当によかったと再確認、再感動させていただきました。

「ハレ」と「ケ」

晴れ(ハレ)の場という言葉は耳にします。もともとはハレ(非日常)とケ(日常)という意味です。認知症高齢者への取り組みとして様々なイベントが開催されます。「注文をまちがえるめんたい屋さん」は素晴らしい取り組みであり、看板娘さんにとってはまたとない晴れの場であったと思います。

普通はこれで終わりなのです。あとはケ(日常)に戻ります。
今回は違いました。
前述したメッセージカードも素晴らしいと思いました。イベントしました。ヨカッタ、ヨカッタ、ハイ終わりではなく、キチンとフォローされました。

ニュースやドラマと、人様の人生

ニュースは一つ数分でしょうか?特集でも30分?長いドラマでも数時間でしょうか?
長いドラマでは途中でトイレに行ったり電話に出たり、続きは次の日とか・・・

人様の人生は違います。365日24時間。ここに至るまでの数十年。そしてこれらかの数十年。ハレよりケが長いですね。ハレが良い晴れであればケも輝くかもしれませんが、ハレを一瞬のきらめきで終わらせたくはありません。

因みに看板娘さんが暮らすある施設の知り合いに電話してみました。「スタッフはこのイベントで看板娘さんに残された能力や今までの人生、これからの人生を見つめなおすでしょう。これからが私たちの本当の仕事です。」とうれしいコメントをもらいました。

私ども老健からざステーションと同じように、「認知症を抱えた一人の人間」と向き合っていらっしゃる施設であることを改めて知り本当に嬉しく思いました。