こんにちは!
少しずつ春めいた風が吹き、菜の花や梅も咲いてきましたね。
冬の寒さで縮こまっていた私も、外に気が向くようになり、少しずつ運動を始めようかな、と思っています。
今回は、運動するときに欠かせない栄養素、「たんぱく質」についてお話します。

高齢者はたんぱく質の摂取量が減りがちだと言われています。
考えられる理由としては、

  • 食事量が減る(活動量が減り、おなかが空かない)
  • 咀嚼(そしゃく)力、嚥下(えんげ)力が弱くなり食べられるものが減る
  • 消化機能の低下

が挙げられます。
ちなみに、日本人の食事摂取基準(2020年版)より65歳以上のたんぱく質の推定平均必要量、推奨量は、

  • 男性 推定平均必要量 50g 推奨量 60g
  • 女性 推定平均必要量 40g 推奨量 50g

となっておりますが、当施設での食事は1日当たり1600kcalの食事に対し、たんぱく質60gで調整しています。

ここでは、たんぱく質について「不足による弊害」「たんぱく質を補給できる食材」を簡単にお伝えします。

たんぱく質不足で起こる弊害
これはよく言われていることですが、たんぱく質が不足すると筋肉量の低下を招きます。 それとあわせて高齢者におこりやすいのが「フレイル(虚弱)」です。聞きなれない言葉ですが、簡単にいうと「健康」と「要介護」の中間にあたり、認知機能や身体的な機能が低下し、そのまま進行すると要介護になる恐れがあります。
なぜフレイルでたんぱく質の不足が問題かというと、筋肉量が深く関わっています。たんぱく質の不足で筋肉量が低下することにより、今までより動けなくなります。そのせいで食欲も低下し、たんぱく質摂取量がさらに減るという悪循環に陥ってしまうのです。そうなってしまうとフレイルが進行し、要介護となる恐れがあります。
ただし、予防すれば、そこまで進行せず抑えられます。効果的な予防方法は、適切な運動とたんぱく質の摂取です。

高齢者のたんぱく質補給にお勧めの食材
そこで、たんぱく質を補給するために以下のような食材をお勧めします。

  • ひき肉
    肉の塊を食べるのが困難になってきた場合、ひき肉を取り入れることで無理なくたんぱく質を摂取出来ます。パサつきが気になる場合は「あんかけ」にするなど工夫して食べてみてください。
  • ヨーグルト、納豆
    朝ごはんを今までパンやご飯だけだった方、いませんか?朝からおかずを作ることが困難だとしても、このような食材をプラスすることで朝からしっかりたんぱく質をとることが出来ますよ。
  • ブロッコリー
    野菜でたんぱく質をとるならブロッコリーがおすすめです。ほかにも食物繊維やビタミンCも豊富で、筋肉をつけたい人にもおすすめですよ。

取り入れやすい食材はありましたか?日ごろから心がけてたんぱく質を摂って、ハツラツ元気に!過ごしましょう。