今年度で12回目を迎えた当法人内の学会(7月上旬開催)では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で研究発表を録画し後日各部署で視聴するというかたちでの発表会となりました。発表部署は法人内の9部署。それぞれの部署が傾注して取り組んでいる課題を演題にして発表されました。
そして、このたび厳正な審査の結果金賞を受賞したのは、当事業所からざステーション一般ケア棟の「演題:組織風土調査分析から見えてきたワ-クエンゲ-ジメント向上に繋がる体制構築~もっと利用者と関わる時間をつくるために~」でした。ワークエンゲージメントとは、職員が仕事に対して感じている充実感や就業意欲を総合的に表現した言葉であり、心の健康度を示す概念の一つです。この概念については従来のメンタルヘルス対策よりはるかに有効とされていますので、かなり先進的なメンタルヘルス改善の取り組みでもあります。この発表内容は実際の現場職員にアンケート調査し組織風土を分析しますが、その分析手法は極めて精密で職員の心理を科学的に表現できます。今回はこの分析をもとに、介護に従事する職員が本来の仕事そのものへの意欲を高め、かつ職場環境改善を行うように組織全体で取り組んだ軌跡の記録といえます。このような地道な取り組みを調査分析というかたちを用いて表現し、さらに実際に改善できたことを評価されました。何より職員のワークエンゲージメント向上は直接的にご利用者の皆様へのサービス提供に良い結果をもたらします。これからも発表のみならず日々の業務に喜びを感じ、頑張っていきたいと思います。

法人学会で最優秀賞の賞状