先般さっぽろ香雪病院様の地域医療連携支援室の方から当院ホームページをご覧になり当院独自の精神科長期入院患者さんの退院支援の取り組みに興味を持たれ意見交換の場をもちたいとの申し出のお電話をいただきました。
そのため双方の日程調整の結果、4月8日に両院とも患者さんの退院支援に関わっている精神保健福祉士・看護師・作業療法士などがzoomを活用して意見交換を行いました。

まず、当院から取り組みの発端となった経緯を担当した作業療法士がお話ししました。それは、OT活動の「社会復帰グループ」を運営する中で「退院を目の前にするとやる気をなくしてしまう患者さん」が少なくないことに気づき、精神保健福祉士と相談し合うことから新たな視点を加えたプログラムづくりが始まります。
さらに精神保健福祉士が面識をもった地域の支援者・事業者がプログラムに参加していただくことになり、患者さんにとって自身の退院後の地域生活が見える化していくことで退院を心理的に後押しできるようになっていきました。
当院のプログラムにおけるグループは10名の病棟患者さん対象で半年クール。退院意欲がゼロの等しい患者さんが退院意欲が湧いてくるのに平均して約3クールかかり、それより長い人も多いのですが、ベテラン看護師の一人はまるで母親のように見守り寄り添いながらご本人の自立をサポートしています。

さっぽろ香雪病院様は当院より大規模な病院で、法人内に就労支援も含む様々な資源をお持ちのようです。それらを活用しながら、さらに長期入院患者さんの退院支援に向けた新たな企画や運営を考えていらっしゃる様子に、私たちも大変刺激を受けたひとときでした。
コロナ禍ではありますが、このような機会をいただき、さらに私どもも視野を広げて患者さんを支える活動に邁進したいと思いました。