外来の案内
もの忘れ外来・認知症に伴う症状の緩和
高齢者医療を専門とし日本認知症学会専門医でもある精神科医が担当する専門外来です。
[外来診療] もの忘れ外来
「もの忘れ外来」は、老化に伴う正常な「もの忘れ」と「認知症」を区別し、認知症を早期発見・治療導入するための外来です。当院の「もの忘れ外来」は、高齢者医療を専門とし日本認知症学会専門医でもある精神科医が担当する専門外来です。認知症の早期発見のための検査や認知症の診断、お薬の調整・助言など行っています。
診療日
もの忘れ外来 (毎週火曜日・水曜日)
火曜日・水曜日以外でも対応可能な日もありますので、ご予約の際にご相談ください。
対象となる方
- 最近もの忘れが増えた方
- 認知症が気になる方
- 認知症が進行しているように思われる方
- 認知症に伴うお困りの症状がある方
- 認知症による症状で、ご家族がお困りの場合
検査など
- 臨床心理士による心理検査
スクリーニング検査や認知症検査など。 - MCIスクリーニング検査
認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)を早期に発見できる血液検査です(保険適用外)。
(注)当院ではMRIなどによる脳画像検査は行っておりません。
診断や治療の内容
- 認知症の診断
認知機能検査やMRI画像をもとに、専門医が総合的に診断します。なお、事前に撮影したMRI画像はお持ちいただきますようお願いいたします。 - 薬の調整や助言
患者さんの状態に合わせて薬の種類や量を調整します。かかりつけ医の先生からご相談があった場合は専門医の立場で助言させていただきます。
今後の生活援助など、ご家族相談への対応
当院および併設の老健のソーシャルワーカー、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが、ご相談に対応します。高齢者の場合、介護度や認知症のレベルによって利用できるサービス・施設など異なりますので、お一人おひとりの状況に合わせ細やかなサポートやアドバイスを行います。
費用
MCIスクリーニング検査のみ保険適用外となります。
受診の流れ
- お電話で現在の症状をお伝えください。
初めて受診される方やご家族の方は、事前にお電話をお願いします。あらかじめお電話いただき受診の予約をお願いします。
お電話では簡単に現在の症状などをおたずねします。現在の持病や過去にかかった病気などについてもお知らせください。 - 紹介状や情報提供書をお願いします。
かかりつけ医がいらっしゃる場合は、受診の際に紹介状や情報提供書、さらにMRI画像をお持ちいただくようお願いする場合もあります。ご面倒ですが、ご理解ご協力をお願いします。 - ご家族の方のご相談
ご家族のみのご相談にも対応します。特に入院のご希望を含むご相談などについては、高齢者担当の精神科医や内科担当医が日程調整をさせていただき、ご家族にお会いします。 - ケアマネジャーも同席可能です。
ご本人やご家族の同意がございましたら、ケアマネジャーの方のご同席も可能です。
ご予約について
ご予約は、平日9:00~17:00まで。
以下へお電話をお願いいたします。
092-871-2261(代)
[入院治療]認知症に伴うお困りの症状(周辺症状 : BPSD)の緩和
精神科の専門治療について
認知症が進むと、ご本人やご家族などサポートされる方々にとってお困りの症状が出現することがあります。これらの症状の多くは、記憶障害という認知症の「中核症状」ではなく、認知症の「周辺症状」と呼ばれるもので、精神科治療で緩和することが可能です。例えば、以下のような症状がみられる際は、かかりつけ医を通して精神科へのご相談もご検討ください。
- 暴言や暴力、興奮がある
- 介護への抵抗がある
- 幻覚や妄想がある
- 昼夜が逆転している
- 不安や緊張が強い
- よく眠れない
- 意欲がない
精神科の短期入院治療で症状の緩和を
当院の精神科救急病棟および精神科急性期治療病棟においては、原則3カ月以内の退院をめざし、認知症の高齢者に対応しています。これらの病棟では、認知症に伴うお困りの症状(認知症の周辺症状 : BPSD)の緩和に取り組んでいます。向精神薬による治療や薬の調整のみならず、高齢者対象の精神科リハビリテーションにより生活の質(QOL)の向上も図っています。
ただし、ご本人の身体的な状況によっては入院をお引き受けできないケースもあります。
退院後はかかりつけ医のもとに
入院治療後は、ご自宅や老人ホームなどの在宅施設へのお戻りいただき、医療的な側面はかかりつけ医の先生がご担当されることになります。
老健施設でのリハビリテーションも
退院後の在宅復帰が難しい場合は、併設の介護老人保健施設からざステーションで「認知症短期集中リハビリテーション」を受けていただき、改めて在宅復帰をめざしていただくことも可能です。