2022年1月の法人学習会では「人権尊重啓発研修(DVD視聴)」を行いました。視聴したDVD「風の匂い」は、主人公が知的障害のある幼なじみの友人との再会から、青年となった二人の成長と職場での人間模様を通して、社会的な課題でもある「合理的配慮」について問題提起があります。発達障害をもつ主人公は自身が持っている特性(こだわりや、視覚による情報収集等)が社会の中でどう理解されていくのか、また様々なエピソードの中から周りの人たちの心境の変化を知り、「共に生きるとは、どういうことか?」「自分ができることは何か?」と問いかける内容で、受講者にとっては深く考えさせられる研修となりました。
平成28年4月に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行されたとのこと。この法律では「不当な差別の取り扱い」を禁止し「合理的配慮の提供」が求められています。障害のある人は、社会の中にあるバリア(壁)によって行動の制限や不当な扱いを受けるなど生活しづらい状況におかれることがあります。このバリアは、物理的な問題だけではなく、障害のある人への差別意識や認識不足からも生まれてきます。
たまさか今朝のニュースで、ベトナム人技能実習生が実習先である日本の建築業者の職員から、2年間にわたり暴行を受けたとの報道がされていました。私は、こうした痛ましい事件が起きるのも差別意識や認識不足からであり、一人一人が互いの個性を尊重し認め合うことが何より大切ではないか、と今回の勉強会での内容と重ね合わせながら考えさせられました。
研修を受講して、私は、障害があろうとなかろうと、国籍が違おうと、医療・介護・保育に携わる者として人(相手)を大事に思っていきたいと強く思いました。

法人学習委員
 井上 晶美
(2022.1.18.)