当院は既存の薬物治療に抵抗性を示す統合失調症の方へのクロザピン治療が可能な登録医療機関です。福岡大学病院との連携態勢も整えています。

クロザピンとは

クロザピンは、既存の薬物治療に抵抗性を示す統合失調症例に高い有用性を示す薬剤として、世界的に承認されています。

ただ、まれに白血球減少症など重篤な副作用を起こすことがあり、副作用の早期発見や悪化防止のため定期的な採血などの検査を続けることが義務づけられています。

ですから、実際に薬剤を使用する場合は、これまでの抗精神病薬の使用歴を確認し、ご本人とご家族に充分な説明を行ない、効果・副作用、治療計画のご理解をいただき同意いただくことが必要です。

なお、治療導入時には原則18週間の入院治療を必要とします。

治療の安全性

クロザピン治療は有用性の高い治療方法ですが、上述の副作用のリスクがあるため、決められた基準を満たした病院・医師でなければ処方できません。当院は医師・薬剤師・看護師が所定の研修を修了した登録医療機関として、院内の連携をはかるとともに、福岡大学病院腫瘍・血液内科との院外連携の態勢も充分整えています。

治療の対象の方

治療抵抗性の統合失調症の方が対象です。例えば、数種類の抗精神病薬を充分な量・期間投与したにもかかわらず効果が得られない方や、副作用発現により治療に必要なお薬の量を投与できない方などです。当院では、担当医が総合的に判断して治療の有無を決定します。

費用について

保険が適用されます。自己負担分については医事課におたずねください。