本年2月15日に、東京都の精神科病院で勤務する看護師が入院患者への虐待・暴行の疑いで逮捕されるという報道がありました。当院では考えられないような事件ですが、患者さんやご家族、社会全体が精神科病院および精神科医療従事者へ不信の念を持たれたように感じ、とても残念に思います。しかし、当院は院長の指示のもと、障害者への虐待はすべての医療機関や老人施設で起こり得る案件との意識をもち、強い危機感をもって、看護職員のみならず全職員に向けて虐待防止の教育を徹底することにしました。
当該研修については年間を通して実施される予定で、1回目は3月16日(複数回実施)に法人本部の川上教務部長が講師として指導に当たりました。内容については、まず今回の東京都の事件が起きた背景、事件と事故の違い、2月20日に発表された日本精神科看護協会の会長声明、精神科看護の基本、必要とされる看護者の資質、虐待・暴行防止の三原則を丁寧に説明しました。また、研修後にはアンケートを行うことで聴くだけではなく考える研修として、次回以降の継続した研修としていきます。
今後とも、私たち油山病院の全職員が精神科医療従事者として相応しい資質をもち、行動できるように努めてまいります。